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<採用ブランディングシリーズ>インナーブランディングとは:自社の社員にブランディングをすることの意味は?【プロ人事】

自社の社員にインナーブランディングをする際のメリットやデメリットを解説

【インナーブランディング】とは、ざっくりと、社内に情報を発信していくことを指します。

そもそも、採用ブランディングは母集団形成に加えて、既に応募済みの人へのアピールの効果があるとされ、近年注目を集めています。

しかし、実際の採用ブランディングについては、単に応募者への効果だけでなく、社内向けのブランディングの効果もあるのではないかと言われています。それが、今回のインナーブランディングです。

そもそも、ブランディングには「社内に伝えるインナーブランディング」と「社外に発信するアウターブランディング」があります。

比較

通常のブランディングについては、社外向けのアウターブランディングにフォーカスしすぎている企業が多い現状です。

一方で、ブランディングにおいて真に成功している企業ではインナーブランディングを通り入れているケースが多くなっています。

そこで、今回はブランディングの中でも【採用ブランディング】に特化して、その中のインナーブランディングについて解説します。

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目次

1.インナーブランディングとは?目的やメリット

インナーブランディングとは、自社社員に向けたブランディングのことを指します。

会社のブランド価値や考え方を社内の従業員にしっかりと理解してもらうのがこのインナーブランディングの考え方のベースになっています。

起源としては、インナーブランディング自体はアメリカの金融業などから広まった考え方で最終的には顧客価値の向上を目的としています。

なぜ、インナーブランディングを行っていくのか。

それは、従業員の満足度を高めることで、結果的にその先に高い顧客体験を実現することを目指します。

インナーブランディング

つまり、顧客の満足度を高めるには従業員の満足度が必要不可欠という考え方に基づいています。

当初はこのように顧客の満足度を高めることが目的でしたが、インナーブランディングが行われていくにつれて次第にそれ以外の効果も見えてきました。

具体的には社員自身の満足度が向上し連帯感が向上する、あるいは定着率が向上することで生産性が上がることがわかりました。

そこで、この記事では、インナーブランディングの重要性を以下の2つのポイントから分析していきます。

ポイント1:「働きがいのある企業ランキング」等で自社の魅力をアピール

現在、求職者が会社選びを行う上で、1つの指標とされている点が、「働きがいのある企業ランキング」です。

これは、企業の中の従業員に対して、「働きがいのある企業」かどうかをアンケートして行い、結果を発表するというものです。

当然このランキング上位にランクインしているような企業は上位であることをアピールしていくため、人材採用においても、非常に有利に働くようになってきます。

そして、「働きがいのある企業ランキング」そのものが一般的になってきました。

この結果、このランキング上位の会社で働きたいと思う応募者が増えています。

働きがい

そのため当然、上位にランクインしていきたいという企業が多いのですが、彼らが上位にランクインするために行っている手法が「インナーブランディング」なのです。

インナーブランディングによって、社内の従業員向けに会社の魅力を訴求する事で、採用に寄与していくということがまさに最新の採用における考え方の1つの例と言えるでしょう。

ポイント2:「全員が採用」に関わるからこそ「全員が自社の魅力を知る」

2点目として、「社内の全員が採用に関わっていくこと」がトレンドになっています。

従来では応募者が現場と接点を持つ機会も少なかったため従業員のやる気ややりがいが応募者に伝わる機会も良くも悪くも多くはありませんでした。

逆に現場の従業員の観点で見ても、知らない間に採用が行われ、新しい人が入社してくるという状況となっており、「仲間作り」という観点は希薄なものでした。

しかし、近年では、一部の部署だけでなく、全員が採用に関わっていくという考え方が徐々に浸透してきました。

応募者に関わる社員は当然自社のいいところをアピールするべきと認識した上で応募者に接しています。

だからこそインナーブランディングが重要になります。

全員

現場の社員に良さが伝わっていれば応募者と接した際にも自然とそれを伝えることができるというのはインナーブランディングの重要な観点です。

2.インナーブランディングのデメリット

一方でインナーブランディングにも当然ではありますが、デメリットもあります。

そこで、ここではそのインナーブランディングにおけるデメリットを解説していきます。

デメリット1:コストがかかる

コストがかかる

最も大きなデメリットはコストがかかる点です。

特に従業員全体への情報の発信や共有は、同じ社員間なので簡単であるというイメージではありますが、実はマッチするツールがなかったりするため無料で行うこともできなくコストがかかります。

また、従業員以外に見てほしくない情報も入ってくる中でセキュリティ対策などで追加のコストもかかってきます。

デメリット2:時間がかかる

時間がかかる

このようなインナーブランディングは簡単にすぐに導入できないのが難点です。

特に「社内だけに伝える」という観点で見ると、社外の人には伝えないようにしなければならないため、社員だけが見られる仕組みを導入しなければなりません。

しかし、そのような仕組みを導入したからといって、勝手に社員がどんどんと見てくれるものでもありません。

社内の人がみれくれる仕組みをしっかりと整え、見られるようにしていくためには、相応の時間が掛かってしまうでしょう。

また、このインナーブランディングは新しい概念でもあるのでどの部門の誰がどのようにやっていくかの判断が難しくなってしまうのも導入を難しくしています。

デメリット3:コンテンツの製作難易度が高い

コンテンツの製作難易度が高い

そもそもインナーブランディング自体が社内に対するブランディングとなっています。

会社の当たり前の事を取りあげると、「誰もが知っている」ということで興味を持たれない可能性もあり、逆に特定の部署のコアな内容を紹介するなど専門的すぎても、他の部署に対する興味はそこまで高くなかったりして形骸化してしまうパターンも少なくありません。

また、インナーブランディングを実際に行っていない企業から見れば、インナーブランディングを行う事について社内の同意を取ることは簡単ではありません。

「社員に広報して一体何のためになるんだ」と反発されてしまうこともあります。

大手企業であれば当たり前のように自社の社員向けホームページがあり、それを毎日更新していることも当たり前として既に受け入れられています。

しかし、中小企業などの場合はそのような習慣がないため、ただ遊んでいるように見えてしまう可能性もあります。

また、場合によっては経営陣などの肝いりであっても、他の役員や株主などのステークホルダーなどから反対があることもあります。

インナーブランディングについては、時間も掛かる上効果が見えにくいのでトップダウンでやるのが望ましいですが、ステークホルダーなどが反対している場合頓挫する可能性もあります。

離職率の改善でインナーブランディングをやるとしても、効果が見えづらいため評価を受けづらく、続かないことも少なくありません。

3つ

3.インナーブランディングはやるべきなのか?

ここまでインナーブランディングを解説してきて、インナーブランディングにはメリットもあるもののデメリットも多いことがわかっていただけたと思います。

そこで、そもそもインナーブランディングをやるべきなのかを改めて考えていきましょう。

大企業では多かれ少なかれインナーブランディングをやっている場合が多いのに加え、徐々にインナーブランディングに力を入れている企業が増えてきています。

会社の価値観をしっかり社内に植え付けていく、ビジョンに沿った経営をしていくというビジョン型の経営を行うにあたってインナーブランディングを重視するケースは多いです。

このように競合する他社の多くが取り入れているというだけでもやってみる価値としては十分あるのではないでしょうか。

ただ、「うちはまだ中小だし…」というように思われるケースもあるでしょう。

実際に、人材のプロである「プロ人事」のコンサルタントから見た場合に、どの企業フェーズからインナーブランディングを取り入れれば良いのかをご紹介しましょう。

結論としては、経営者が自分の目が届かなくなってきたと感じるくらいのタイミングからインナーブランディングを導入するといいでしょう。

タイミング

逆に言えば、経営者が社内の全員を有る程度把握できるなら必要はないかもしれません。

その人が今、どのようなタスクや課題を抱えているのかなどが把握できていれば、ある意味で、経営者の存在自体が「インナーブランディング」となるとも言えるため、特段何かする必要はないかもしれません。

しかし、経営者が「あまり知らない社員」が出てきたなと感じていれば、インナーブランディングをやってみるべきです。

当然ですが、その「あまり知らない社員」から見ても、経営者のことを知らないと感じているはずです。

インナーブランディングによって関係性が改善されるわけではないありませんが、経営者の掲げていきたいビジョンを現場の社員に落とし込み、同じビジョンを共有して行くためにはインナーブランディングは重要になります。

続いてインナーブランディングの具体的な取り組み例をご紹介します。

このコンテンツではあくまで採用において効果的と考えられるインナーブランディングに絞って解説していきますので、せひ採用の一環としてお役立てください。

4.インナーブランディングの施策案

4-1:従業員向けサイト

これをやらないでインナーブランディングを行うのはかなり難しいというくらい王道中の王道です。

理念やビジョンの情報共有をしっかりしていくことを目的として行われることが多くなっています。

従業員向けサイト

具体的な内容としては社員のインタビューなどが一般的です。

ただ単なるインタビューでは中々帰属意識やインナーブランディングに結びつく内容になりづらいため、従業員サイトを始動してしばらくすると、インタビューをやっても中々効果を感じられないケースがあります。

理由としては、社員はインナーブランディングを意識した上でインタビューを受けているわけではなく、淡々とインタビューを受けてしまいます。

このようなインタビューは概して同じ社員であっても他人から見たら面白くは感じられないものです。

そして、そのような面白くないものが続いてしまうとサイトの閲覧も続かなくなってしまいます。

だからこそ、コンテンツの要件定義は非常に重視して設定していく必要があるでしょう。

特にインタビューの内容や記事の方向性は非常に重要です。

ただ闇雲にインタビューをしても面白いものにはならないのでどのようなものを読みたいのかを意識して企画を行いましょう。

おすすめなのはお客様からの声を紹介しながら、それに至った経緯のエピソードを紹介する内容です。

またインナーブランディングを重視している会社であればポジティブなフィードバックをくれた顧客に取材を行い従業員の表彰まで行っているケースもあります。

そのコンテンツの中に実際の顧客まで登場させて、コンテンツ作りをしたりすると、従業員の目をかなり惹くでしょう。

「なんでそこまで?」や「そんなことできるはずがない」と思われるかもしれません。

そこまでする効果や理由がありますし、現実的に顧客の声を聞きにいくことは不可能ではありません。

そして、このような形で社員向けサイトに紹介され、表彰された社員は明確にモチベーションの向上にも繋がります。

さらには、紹介や表彰されていない、他の社員にも刺激になります。

普段の業務を考えればそのように褒められたり表彰されるのは通常殆どありません。

ましてや褒められても「良かったね」で終わってしまいがちな一方で、クレームの対応などに追われたりは日常茶飯事です。

だからこそ、このような「従業員向けサイト」でお褒めの声をしっかりと深堀りをして社内に周知する機会を取り入れるとよいでしょう。

取り上げられた社員はそれをずっと覚えていますし、勲章のようにずっと誇りに思っていくことでしょう。

大事なのはその業務に誇りを持って取り組んでくれる社員を増やすことです。その観点で言えば従業員向けサイトという取り組みは王道中の王道であると言えます。

4-2:イベントの企画(社内ポスター)

イベントを企画していくのもオーソドックスで効果も高い施策です。

具体的にはサービス品質の競技会イベントなどは経営者から見ても、メリットが大きいと判断する方が多いイベントでしょう。

例えば、レジの接客力の社内競技会などを行います。

このように協議会を行い、上位者を表彰しましょう。頑張っている人に焦点を当てていくのがポイントです。

イベントの企画

もちろん、上位者がいれば下位も当然出てきます。

その下位の人たち向けのフォローなども意識して取り組むようにしたいところです。

例えば、経営者から全員に激励のカードなどを送るなど、こういった競技会などにも前向きに取り組んだ姿勢そのものを表彰するようにしたいところです。

そもそもの真の目的は「競技会で勝つ力を高めることではなく、その仕事に対して前向きに取り組む人を増やすことである」ということは忘れないようにしたいところです。

ちなみに、社内のこのようなイベント・企画をまだやったことがないという企業からすれば、工数もコストも掛かるし直接収益に繋がるわけでもないのでやりたくないと思われるかもしれません。

ただこのようなイベントを企画することで帰属意識や目標意識を育てていくのは非常に重要です。

特にこのように社内で競わせていくのはかなり重要になります。

インセンティブを用意し、一方で表彰された人材には応募者と接点を持ってもらいます。

自己肯定感も高く仕事に対する満足感も高いこのような人材を採用の場で使うことで、ポジティブな会社の情報に対して本当にそう思っているのが伝わり、応募者への訴求力につながります。

また、このようなイベントを目標にする社員が増えてくるのも副次的なメリットです。

接客などの業務は通常は減点方式であり、価値を高めて接客力を上げていくことに対するインセンティブが働きづらい状況があります。

一方でこのようなイベントは上位入賞するために接客力を磨かないといけないという風にいいモチベーションになるでしょう。

4-3:ムービー(動画)

企業ブランドや経営理念を詰め込んだムービーを作るのも良い手法です。

ただ、このムービーについては、社内の人が手作りして素人感が出てしまうと全くインナーブランディングには効果がありません。

クオリティのレベルとしては、「このムービーに出たい」と従業員に思われるレベルのクオリティです。

ムービー(動画)

あるいは、「友達や家族に自慢できる」などと言えるレベルのクオリティを目指したいところです。

相対的なクオリティのイメージするために、他社で実際に作られているものを一部ご紹介します。

ムービで作られているものは、有名なドキュメンタリー番組ののパロディのようなものも多いです。

情熱大陸風やプロフェッショナル風、など「人」をテーマに密着して、その人を追い続け、称える、賞賛するうようなムービーがよく使われています。

ちなみに、実際にナレーションもそのドキュメンタリー番組でナレーションしている人にお願いしたりするケースもあります。

コストは掛かってしまいますが、ここまで、しっかりとムービーとして作り込み、社内の人を賞賛したり、特定の優秀者をムービーの主役にするなどをすると、従業員達は非常に喜びますし、このムービーに出るために、努力をしていく人も現れてきます。

また、このような取り組みで取り上げられた社員はその社員の家族がポジティブな反応をくれる場合も少なくありません。

こういた面からもインナーブランディングの1つの手法として、積極的に活用していきたいところです。

4-4:座談会

座談会形式のものは、気軽に開始できるメリットが大きい手法と言えるでしょう。

具体的には、従業員から希望性のような形で参加したい人を募集します。

当然、経営者などもこの座談会に参加して、働くことに対してや働き方に関してざっくばらんに話し合っていくイベントです。

座談会

そんなことをしなくても、コミュニケーションをしているよ。と思われるかもしれません。

しかし、コミュニケーションの頻度などが人によって偏ってしまったり、そもそも全然仕事と関係のないような話などになってしまっているケースもあります。

あくまで、インナーブランディングの一つの取り組みとして行いましょう。

また、その際に会社の魅力点を個人に言語化してもらうのも良いでしょう。

目的としては、日々の業務の中でやりがいを見失いがちな中であえて座談会でやりがいや働きがいを言語化していくことで本人が忘れがちな会社の魅力を再確認してもらうことが目的です。

また、経営者を入れることで結果も出やすいです。

座談会のような取り組みをしているということ自体でも社外の応募者に対してアピールになりますし、経営陣の生の意見を現場に伝えるいい機会にもなります。

経営陣としては「気軽に言ってくれればいいのに」と思うことが多いですが、社員からすれば言いづらいですし、いきなりそんな事を言うのはためらいがある場合がほとんどです。

このような場を作ることで言いやすくなりますし、経営陣の発信も納得感を持って受け止められやすいです。

まとめ

まとめ

ここまでで、インナーブランディングにおける具体的な手法を解説してきました。

ここで見ていただいただけでもこのインナーブランディングについて理解が深まったのではないでしょうか。

インナーブランディングとは

ここでご紹介したようにしっかりとインナーブランディングを行いインナーブランディングに協力的な社員を増やしていくことが採用においても差別化につながっていきますし、この記事で取り上げたようなイベントを行い表彰されたような人材を採用でも使っていくことでポジティブな循環が見込めます。

また、ここで挙げた取り組みは一見すると簡単に導入できそうなものでもありますが、社内では既存の業務などを既に抱えている人が多いはずですので、改めに導入する事がなかなか難しく、気がついたら「やりたかったけど、まだ出来ていない…」というような形になってしまいがちです。

しかし、そうこうしている間にも、良い人材の採用は年々、難しくなっていくのです。

だからこそ、本当に良い人材を採用していきたい、この記事でご紹介したインナーブランディングにも取り組んでいきたい、と思われた場合には、我々、採用のプロである「プロ人事」を利用してみましょう。

特にインナーブランディングは一度定着すればあとは内製できますので、物事を前に進めるためにも、プロのノウハウを活用していくことをおすすめします。

プロ人事まで

ぜひ、お気軽にプロ人事まで「インナーブランディングの導入の件」ということでお問合せくださいませ。

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まず、インナーブランディングを取り入れるべきメリット、インナーブランディングを行う際に出てくるデメリットなどを解説している記事になります。

また、インナーブランディングなどを行うことで離職率を改善する方法を解説している記事になります。

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この記事の監修者

採用代行・採用コンサルティングサービスを提供している株式会社プロ人事が運営する採用メディア「SaiDai」

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