早期離職を防ぐために、定着率を上げる方法について解説
今回の記事は早期離職を防ぎ、定着率を向上させるためのポイントを解説する記事です。
基本的にこの記事では新卒採用、中途採用を限定せずに幅広く使える手法をご紹介します。

早期離職をしてしまう要因については様々なものがあります。
当然、早期離職をする本人に依る部分も非常に大きくあります。
またそれだけでなく、社風などすぐに対策できないものの要因も含まれることが多いです。
しかし、これらだけでは完全に改善できるものではなく、早期離職に対する手をなかなか打てていないケースも多いでしょう。
そこでこの記事では、根本的な対策だけでなく改善できる対策もご紹介していきます。
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1.定着率を上げるためのポイント
まずは早期離職の定義について解説してきます。
- せっかく採用した人材が本人の意思によって早期離職
- 会社が希望した早期離職
1つ目の意味は、せっかく採用した人材が本人の意思によって早期に辞めてしまうというもので、2つ目の意味は、業績の悪化などで早期退職制度を使って辞めてもらうという会社由来の退職を指します。今回のテーマで扱うのは1つ目に挙げたものになるのでご注意ください。
それではまず、そもそも中途や新卒で採用した人材がなぜ辞めてしまうのか、そのデメリットは何か解説していきます。
初めに「採用した人材がなぜ辞めてしまうのか」について取り上げます。
当たり前ではありますが、本人の想定と現実の間に何らかのミスマッチが生じ、辞めてしまうケースが多くなっています。
早期で辞める人は「罪悪感」を感じているケースもありますので、真実を言わず、「本人の自己都合」や「家の事情」などと言葉を濁す事が多いのです。
しかし、実際にはなんらかのミスマッチが生じているケースがありますので、注意しましょう。

それを防ぐためには、退職者からの「本人の自己都合」や「家の事情」を真に受けずに真実の理由を探すことが重要です。
また目安としては、業界の中で平均的な退職率と自社の退職率を比較してみると良いでしょう。
業界の中で平均的な退職率は、インターネットなどで検索していただければ簡単に出てくると思います。

実際に検索して、グラフにまとめてみましたので参考にしてみてください。
その数字と比べて著しく高いかを考えてジャッジしていくことがおすすめです。
2.早期離職における会社側のデメリット/損失
それでは、次に早期離職における会社側のデメリットや損失についてを解説してきます。
デメリット1:コストがかかってしまう
当然ですが、最も大きく分かりやすい損害が「コスト面」の損害です。
人材の採用には目に見えるコストと見えないコストがありますが、早期離職が起こってしまうとその全てが無駄になってしまいます。
つい目に見えるコストだけを考えてしまいがちですが、早期離職が会社に与えうる影響を考えるためには、ぜひ目に見えないコストも考慮していきましょう。

まずはここで重要なのが、実際にどのくらいのコストが掛かっているのかをしっかりと計算しておくことです。
これを計算することで「早期離職を減らすことでどれだけ会社に寄与するのか」が計算できるようになります。
デメリット2:職場に与える影響
早期離職が増えると目に見える金銭面の損害にフォーカスしてしまいがちですが、デメリットはそれだけではありません。
既存の社員などに与えるデメリットも多大です。
人材の採用を行う背景はそもそも何らかの人員面での期待があり、採用配属されます。
特に中途であれば、中長期的な部門やチームの目標に合わせて配属などを考えられてるでしょう。
これらは辞めてしまう人の工数だけでなく、それを教える人、引き継ぐ人の工数にも関わってしまいます。
これらの工数については、現場側にそのまま負担がかかってしまい、ストレスを与えてしまう影響があります。
また、近年では採用においてインナーブランディングという考え方が注目されています。これは、既存の社員が会社に対して魅力を感じてもらうことが、採用においても効果的であるという考え方です。
逆にいえば、早期離職が多くなってしまうと「逆インナーブランディング」という形で「どうせウチの会社なんて、人が来ても辞めていく魅力のない会社なんだ」と社員の間で悪いイメージを与えてしまいかねません。

そしてそういった気持ちから、採用に悪影響を及ぼす可能性があります。
デメリット3:採用に与える影響
デメリット2では職場や社内に悪影響が出ることを解説しましたが、他にも早期離職が多くなることで採用や社外に与える悪影響があります。
これらの情報が社外に公開されることで悪いイメージを持たれてしまうことがあります。
もちろん公開しない方法もありますが、そもそも公開しない時点でネガティブな印象を与えてしまうでしょう。
このように、採用した人材が定着するかしないかで費用面もそれ以外でも与える影響が大きくなっています。
通常早期離職の弊害は費用面で語られることが多いですが、実は与えるインパクトは多岐に及んでいるのです。

まずは、ここに挙げた3つのネガティブなポイントの把握から進めていきましょう。
3.早期離職の理由
早期離職を防ぐための手法の紹介に進む前に、社員が早期離職してしまう理由をご紹介します。
上述のように会社に伝えた理由は実際の退職理由とは異なる場合が多くなってます。
退職に至る理由の多くは、上司や経営者との人間関係や仕事の進め方とのギャップやキャリアアップ面、社風や労働環境などのミスマッチが多くなっています。

特に、最も多い上司や経営者との人間関係や仕事の進め方とのギャップ等は、人間関係の面であるといえるでしょう。
それでは、実際に新卒入社や中途入社の社員の早期離職を防ぐための対策を紹介していきます。
4.早期離職を防ぐための対策
早期離職を防ぐためには、本来であれば人間関係が良好で働きがいを感じて自然と辞めたくないような会社にするのが本質的な手法ですが、すぐにできる対策もあります。
ここでは、そのような手法を解説します。
手法1:オンボーディングの導入
オンボーディングの具体的な導入方法に関しては別の記事で詳しく解説していますので、興味のある方はそちらもご覧ください。
ここでは、オンボーディングについての基本的なポイントをご紹介します。
オンボーディングは入社後に始めるというイメージを持たれている方もいますが、オンボーディングが始まるのは採用選考の段階からです。
入社前から予め「この人が早期離職する可能性がありそうなリスク」を洗い出し、その観点について先にリスクヘッジのアクションを取っていきます。
早期に活躍したいと考え、前職のやり方を紹介し勧める中途入社者に対して、「うちの会社のやり方に馴染もうとしないと憤る」既存社員。
このような軋轢は想定の範囲内のはずです。
だからこそ、入社前にオンボーディングとして「期待しているが、最初は自社のやり方を覚えて関係性をしっかり作った上でそのあとにノウハウを少しずつ伝えていってほしい」という思いをしっかりと伝えます。
単に口頭で軽く伝えるだけではダメです。ミッションとして入社前に伝えることで、入社後の問題を未然に防ぎ早期離職に繋がる可能性を減らすことができます。
更にオンボーディングでは、既存社員との交流の場を作れるように工夫もあります。
このようにすることで、単に早期離職を防ぐだけでなく「早期の戦力化」を実現する事が可能となります。

また即戦力になることで、定着にも寄与していきます。
ぜひ、詳しく確認されたい場合には、プロ人事のオンボーディングの資料も御覧ください。
手法2:1on1の導入
ここでは1on1についても基本的な概念をご紹介します。
1on1とは、上司と部下の一対一での定期的なミーティングを指します。
日々の業務の進捗の管理よりも、中長期的な目線で成長などを意識して話し合いを持っていくのがここでは重要です。
1on1をしっかり行うことができれば、中途入社の不満点なども早期に吸収することができます。
1on1の導入で有名な会社は「Yahoo!」です。彼らは毎週、全員と1on1をするようにしています。
このように、有名な会社でも1on1に対して多くの時間を割いているように、近年かなり注目されている手法になっています。
この点のデメリットを解消するためにも、やはり採用人材のプロにコンサルティングを依頼してみるとスムーズな導入が実現できるでしょう。
1on1自体はポジティブな取り組みですが、それによってネガティブな感情が増す可能性もありますので注意が必要です。
上司との関係性がストレスになっているようなケースはリスクも少なくありません。

導入するだけでなく、定期的なクオリティーのチェックも含めて我々のようなコンサルティング会社に依頼されるケースもあります。
手法3:インナーブランディング
近年注目されているインナーブランディングです。
具体的な手法に関してはこちらもプロ人事のメディアで別の資料で詳しく解説しています。
従業員向けサイトや従業員向けのイベントを通して、モチベーションアップや会社への帰属意識を高めることが主な手法です。
ここで重要なのは、幅広く行いつつもコアな社員を作ることです。
具体的には、サイトや広報誌で社員全体に向けた情報発信や取り組みを行っていくのに加えて、イベントやコンペティション、一部での勉強会を行う、動画を作る、また表彰したりお金以外のものをプレゼントすることで、一部の熱心なコア社員を作っていきます。
表彰されたりすぐにコンテストに出るのはハードルも高くなるため、中途入社の社員がすぐに恩恵を受けることは少ないかもしれません。
しかし、インナーブランディング自体をアピールすることで「こんなことをやっているんだ」とポジティブに映ったり、他の社員の帰属意識が高まることで人間関係の改善に繋がる可能性があります。
また、コアな社員を育成することができれば、彼らを「入社者フォローアップ要因」として活用していくこともいいでしょう。
このように3つの手法で早期離職を防ぐことが可能です。

さらに、最後にとっておきの早期離職を防ぐサービスを紹介させていただきます。
この手法は外部のプロだからこそできるサービスとなっており、これを導入することで大きな成果を上げやすいサービスとなっています。
5.弊社サービスのご紹介・退職者インタビュー

導入して頂いた企業においては非常に効果が高く、まだまだやっている会社は少ないため差別化が期待できるのです。
具体的な手法としては、退職が決まって少し余裕が出てきたくらいで退職予定者に我々がインタビューを行います。外部の専門家として相談に乗りますという体で、伝え方も退職者に配慮する形で行うことで、退職者の会社に対する不満や本当の退職理由を聞き出します。
退職者インタビューから出た情報はクリティカルなものが多く、ここで獲た情報をすぐにでも活かすことができれば離職率の改善に大きく役立ちます。
「そんなに簡単に本音で話してくれるの?」と思われるかもしれませんが、もちろん簡単には話してくれません。
だからこそ、外部のプロとして接しつつ、独自のノウハウを活用しながら話していくことで本音で話をしてくれます。
基本的には彼らも、何かしらの不満を持っておりその不満をさらけ出したいと思っています。それを理性で留めているだけですので、我々プロのコンサルタントがしっかりと引き出すことで真の理由を解明することができるのです。
離職率や早期の退職に悩んでおられる場合には、ぜひご検討くださいませ。
中々社内では見えなかった退職のキーとなるボトルネックが発見できる可能性もあります。

まとめ
以上が、採用の課題解決に向けたサービスのご紹介でした。
このようにプロ人事では採用・人材の事に関するプロとしてコンサルティングサービスを提供しているため、採用・人材にお困りの点がありましたらお気軽にお申し付けくださいませ。
【プロ人事おすすめ!】早期離職についての関連記事
こちらの記事では、中途入社した社員を早期離職させないようにオンボーディングについて5つのポイントからそれぞれ解説しています。

またこちらの記事では、転職で会社の口コミを見る人が高いと解説しました。そこで、会社のネガティブな口コミに対してどうすれば良いのかをご紹介しています。
