人事のプロがBPO・採用代行 (RPO) について解説します!
近年、人事領域において【BPO(Business Process Outsourcing)】や【採用代行】と呼ばれる手法が注目を集めています。
BPOの意味は、「ビジネスの一部のプロセスを外部の専門家に依頼しよう」という考えであり、経理管理やカスタマーサポートの関連では、既に一般化している内容となっています。
そして、人事領域においてもBPO・採用代行を取り入れる企業が徐々に増えてきています。
このBPO・採用代行には様々なメリットがありますが、その最大のメリットは固定費を削減できることです。
新型コロナウイルスの影響など様々な外的環境の変化などの問題がある中、会社経営を柔軟に行うことの重要性が高まってきています。
その一環として、固定費を削減すること、具体的には人件費を変動化するための有力な手段が【BPO・採用代行】です。
米国においては一般的ですが、日本においては未だ新しい概念なので利用している会社が少なかったりネット上にもあまり情報がないので、今回は我々BPO・採用代行の専門家である株式会社プロ人事が解説していきたいと思います。
1.BPO・採用代行(RPO)とは?
では、まず最初にBPOとは何かについてを解説します。
BPOはビジネスプロセスアウトソーシング(Business Process Outsourcing)の略語です。
日本語では業務プロセスの外注、特にバックオフィス業務の外注を念頭に置いた使われ方をしています。
BPOとして外注されるもので最も一般的なものは給与計算等の経理業務や外部向けあるいは社員向けコールセンター、入力業務等となっています。
そして、近年ではBPOのニーズが人事領域にも拡大しています。
以下のグラフがその拡大ぶりを表しています。
人事領域の中でも採用に特化したBPOのことを採用代行やRPO(Recruitment Process Outsourcing)と呼びます。
プロ人事は採用コンサルティング会社ですので、今回の記事では人事領域のBPOである採用代行やRPOに絞って解説していきます。
そして、この記事では、BPO・採用代行(RPO)と呼称していきます。
BPO・採用代行(RPO)を導入する際の最大のメリットは業務にかかるコストの削減です。
BPO・採用代行(RPO)を導入することで、固定費を変動費にすることができるため、必要のない時期の依頼を削減し無駄なコストを抑えることができるのも大きなメリットです。
また、変動費による経営の柔軟性も見逃せないメリットです。
近年、2020年に発生したパンデミックである、新型コロナウイルスの影響など様々な外的環境の変化の中において、固定費にしてしまうと、費用がかかり続けてしまいかねません。
その一方で同じ費用がかかったとしても、変動費にする事ができれば外的環境の変化にも柔軟に対応することができ、経営戦略上も非常にフレキシブルに対応する事ができると考える経営者が増えています。
その固定費の代表選手ともいえる存在が、【正社員の人件費】でしょう。
正社員の場合は、企業側の理屈で解雇することは容易ではないため、BPO・採用代行(RPO)のように気軽に切ることができないため、柔軟性は極めて低い上に、新たに人材を雇い直す場合、採用や教育のコストなども発生してしまいます。
そのため、固定費を変動費に変えて機動的な組織が作れれば、経営的に有利な状況を作り出すことができます。
また、BPO・採用代行(RPO)に関しては後述しますがプロの業者に任せることができるためクオリティが上がるのも大きなメリットです。
プロ人事の場合、就活生向けの説明会などの学生からのアンケートの評価も従来の自社の人事が行っていたときより高くなる場合も多く、単なるパートやアルバイトの延長ではなく専門の業者に依頼できると考えれば業務それ自体のクオリティを上げるために戦略的に導入することも検討に値するのではないでしょうか。
BPO・採用代行(RPO)に任せられる業務
次に、BPO・採用代行(RPO)を活用する事で一体、何を任せる事ができるのか?
まずはそちらをご紹介します。
基本的に、BPO・採用代行(RPO)に任せられる業務は会社によって若干異なりますが、大まかには以下の業務が挙げられます。
- 【説明会の運営代行】
- 【ダイレクトリクルーティングの運用】
- 【選考面接の参加】
- 【各種応募者への対応代行】
- 【架電・追いかけ対応】
- 【応募者へのフォロー・リクルーティング代行】
詳しい解説は別途、プロ人事のサービスメニューなどをご覧頂くとして、イメージとしては、人事が実際に行っている業務を外部の専門家に依頼できるとお考え頂ければ良いでしょう。
2.BPO・採用代行(RPO)には2種類ある
日本においてはまだまだ普及段階ともいえるBPO・採用代行(RPO)ですが、提供している会社がタイプを大きく分けると2種類存在し、その2つの違いで大きくアウトプットや特徴が大きく異なります。
ただし、この2つの違いは外からでは中々見えにくい場合がありますので注意が必要です。
それでは、その2つを解説します。
人事特化タイプ(コンサルティング型)とオールラウンドタイプ(人材派遣型)です。
この2つについてを簡単に解説していきます。
まず、人事特化タイプ(コンサルティング型)については、その名の通り人事業務のBPO・採用代行(RPO)に特化した会社の事です。
このような人事に特化した会社というのは、非常に少ないのですが、人事に特化していることで、その人事業務に関する知識が深い場合が多いといえるでしょう。
ただし注意しないといけないのは、オールラウンドタイプ(人材派遣型)の会社でもホームページをその都度作り替えるなどをして、あたかも人事に特化しているように見せているパターンがあるので、注意が必要です。
そういった事を見抜くためには、会社名などにも注意すると良いでしょう。
通常、会社を起した場合、色々な事に手を伸ばした方がいいので、特定の業務に限定されるような会社名をつけない方がいいという理由で曖昧な横文字の会社名にするケースが多いのです。
しかし、会社名は自分たちが何者であるのかを示すものでもありますので、その会社名が人材のコンサルティングに直結するような会社の方が、高いノウハウを持っているといえるでしょう。
当然、我々もその考えのもと、人事業務に特化して、それだけを極めていきたいという考えのもと【株式会社プロ人事】という会社名にしました。
そして、もう一つのタイプがオールラウンドタイプ(人材派遣型)です。
これは、人事、経理、コールセンターなど様々な業務を代わりに行う会社となっています。
それぞれに長けているというわけではなく、実際のところは、人材派遣で様々な職種の人が登録しているだけ、というのが実情のようです。
そのため、その業務そのものをやってくれる人は専門の知識を持っているような人であったとしても、他の担当者などはその知識を持っていないため、何かの業務の設計などを行う際には、自社側でやらなければならないというデメリットがあります。
我々プロ人事からお伝えしたいとことは、やはりせっかく人事業務を依頼するのであれば、人事業務に特化し、その分野のスペシャリストである会社、そして、会社名なども人事の分野であると宣言しているような会社に依頼していただきたいと思います。
3.人事業務を依頼するなら特化型のBPO・採用代行(RPO)に依頼して欲しい
BPO・採用代行(RPO)に関しては、他のBPOと比べると若干特殊であり、同じ業務内容であったとしてもそのフローが、会社によって大きく異なる点が特徴としてあります。
他と言えば、他のBPOの代名詞である経理や給与計算については、ある程度一般的な流れなどもありますので、会社によって大きく異なるケースは稀です。
そのため、給与計算の仕方がわかる人ならどの企業でも基本的に対応可能です。
一方で人事に関しては一見すると同じ【求職者への対応】などの業務であっても、求められる内容や話していく内容などが会社によって大きく異なりますので、新しくキャッチアップしていく必要があります。
だからこそ、やはり人事業務をBPO・採用代行(RPO)していく際には、特化型のBPO・採用代行(RPO)に依頼して欲しいです。
なぜならば、特化型のBPO・採用代行(RPO)であれば、会社によってそれらの人材採用業務が異なる事を既に把握していますので、それらを新たにキャッチアップしないといけないことを把握しています。
そして、そのキャッチアップも呼応率的に行う手法を熟知しているため、スムーズなBPO・採用代行(RPO)の導入が可能なのです。
一方で、オールラウンド型の会社ではこういった企業ごとの採用要件の変更のキャッチアップに関する、スキルや経験・ノウハウがどうしても浅くなってしまう事が多いため、本当にただのアルバイトや派遣の一部の業務しか任せられなくなってしまいます。
また、特に必要なときだけ来てほしいといった変動費タイプのニーズの場合、これらのキャッチアップのスキルや経験・ノウハウが浅いことは致命的です。
そのため、特化型のBPO・採用代行(RPO)を選んだ方がよいでしょう。
ちなみに、余談ですがそれぞれの違いについては、それぞれの求人のページなどを見ることでもイメージできるでしょう。
特化型のBPO・採用代行(RPO)の求人のページでは、人事経験者や人材業界経験者のみに厳選して絞って採用しているなどの記載がある場合がほとんどです。
株式会社プロ人事では、会社名に【プロ人事】とあるくらいですので、そういった経験者しか採用していません。
一方で、オールラウンドタイプ(人材派遣型)の求人ページをみると「何でもOK」ということをアピールしており結果的に幅広い業務をやりたい人が集まって来ます。
これだけ見れば小さい差に見えるかもしれませんが、この積み重ねが大きな差を生みます。
4.株式会社プロ人事のBPO・採用代行(RPO)のこだわり
人事の分野に関してBPO・採用代行(RPO)を行っていくのであれば多くの実績を持つ専門の会社に依頼しましょう。
一つ一つの業務の設計もこだわりが違うためです。
そこまで、我々株式会社プロ人事の事例で他のオールラウンド型との違い・こだわりをご覧ください。
きっと、ご納得いただけるはずです。
事例:採用における連絡対応のBPO業務
- オールラウンド型:カスタマーサポートのノウハウなどを活かし一律で各連絡の対応など行い、アウトバウンドコールも効率的に行えることから決まった業務をスピーディーに対応できます。
一方で個別の対応能力は低いため、人事の人というよりはいわゆる、コールセンターの人という感じのイメージとなってしまい、採用に対してのプラス要素は期待できません。
- 人事業務特化型:実際の人事の担当者のようなきめ細かい対応をおこないます。
(当然事前の綿密な打ち合わせが必要ではありますが)単にではなく学生の就活の悩みのヒアリングや選考状況など本人の決め手となるような情報を聞きだし面接官に伝達するなど、応募者への魅力付に貢献することができます。
このように同じBPO・採用代行(RPO)であってもその会社が何を重視しているかによって同じ「応募者対応」でもその奥の深さが大きく異なります。
またオールラウンド型はBPOをベースにしているのでトラブルを避けるためにも切り出ししやすい業務に特化する事が多く、一見効率的に見えても実際は二度手間、三度手間になる場合が多くあります。
例えば、面接の日時の連絡はできるものの意向状況などの確認はできず、人事が面接などで改めて聞かないといけなくなったり、学生側も何度も同じようなことを質問されることになってしまいます。
単なる業務のフェーズではなくそのさらに詳細の点、どこまで行えるのかも確認したほうが、表面的な、中身のない効率化を防ぐことができます。
ただ、業務特化型ではあってもすべての会社が深い対応ができるわけではないので注意が必要です。我々は会社名の「プロ人事」にもあるように、人事業務のクオリティーにこだわりを持っています。
特化型・オールラウンド型のメリット・デメリット
特化型のほうがノウハウや柔軟性が高いものの、どうしてもその分コストは高くなってしまいやすいです。
ここで上げたメリット・デメリットを踏まえて活用いただけたらと思います。
また、弊社の場合であればコスト面がネックになっているのであれば、ベースとしてのコンサルティングを導入いただければ費用の相談も可能です。このあたり詳しいことは一度お問い合わせください。
いかが今までの特徴をまとめた表になります。
オールラウンドタイプの会社から【実際に取り組む人は経験者なんで…】と言われた
ここまでで特化型・オールラウンド型の違いについてを解説してきました。
次によくクライアント企業からご質問を頂く点についても解説していきます。
まず、よくご質問いただくのは、オールラウンドタイプの会社から【実際に取り組む人は経験者なんで…】と言われたケースです。
確かに、オールラウンド型においても実際に取り組むのは経験者の場合が多いと思います。
しかし、その実際に取り組む人を管理したり、業務に関しての改善などをやっていく、その管理者に人事に関する業務の経験や専門性がなければ、どのように効率的な運用体制を確立していくのでしょうか?
逆に言えばこのようなことを言う業者は【実際に業務をやる人以外はその業務に関わることは無い」と宣言していることと等しいでしょう。
もちろん、単に経験者だから安心というわけでもないですが、やはり、会社として人事委業務に特化した会社のほうが、コアな人事業務を任せるのであれば安心して任せられるのではないでしょうか?
オールラウンドタイプの会社から「我々も専門家です」と言われた
また、クライアント企業から話を伺うと【オールラウンドタイプの会社から「我々も専門家です」と言われたというケースも非常に多いようです。
これに関しては、その会社がどれくらい意識を持っているのか、我々は存じ上げません。
ただ、色々な業務をやっているのであれば、やはり人事に特化しているわけではないので、相対的にスキルや知識ノウハウは少なくなってしまうのではないでしょうか。
我々は日々の業務の全てが人事・採用に関わるものですので、毎日採用に関わっています。
そして、様々な企業の採用のご支援を行っていますので、通常の人事の方のように1社だけしか採用に関わらないわけではありませんので、様々なノウハウを獲得することが出来るのです。
しかし、オールラウンド型のように何でもある場合、どうしても人事業務以外の業務も発生してきます。
本当にどちらが専門家なのかは、クライアント企業様自身でご判断いただきたいと思います。
このように近年注目されているBPOですが色々なものがあります。
この記事で紹介したような観点を踏まえて検討していただければと思います。
今回の記事でご興味を持っていただければ、ぜひお気軽にご連絡ください。