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【労働局に確認済み!】採用代行(RPO)は違法になるの?気をつけるべきポイントとは?

採用代行 (RPO) は違法になってしまうのか、労働局に確認したことや気をつけるべきポイントを解説します。

人材の採用を積極的にしていきたいと考えている企業が「採用代行」で検索をかけた結果、「採用代行 違法」などの結果が出てきて躊躇している場合もあると聞きます。

2023年11月現在、結論から言えば、プロ人事に依頼すれば採用代行は違法ではありません。

気になることがあれば採用代行業者や労働局にお問い合わせいただければわかると思いますが、その基本的な理由についてはこの記事で解説していきます。

目次

1.そもそも採用代行 (RPO) とは何か?

正式なものでは平成18年に厚労省が発表した「採用代行サービスの利用に関する実態調査」という文書で、採用代行サービスに対する見解(以下)を発表していますが、ここにおいても確立した定義はないとされています。

1.採用業務代行サービスとは 採用代行サービス(または採用業務代行サービス)とは、労働者の募集・採用に関わる実務を実際に採用する企業等に代わって行う事業所向けサービスの一種である。ただし、採用代行サービスについて確立した定義があるとはいえず、狭義には、応募の受付、 面接の日程調整、採用の進捗状況チェック、面接の指導等を指すと思われるが、新卒派 遣や紹介予定派遣、トライアル雇用、広報宣伝ツールの制作(募集広告、ホームページ 等)等をもって「採用代行サービス」と称する企業もあり、広義には幅広い内容を含むものとなっている。同サービスを提供する企業の業種・業態も一様でなく、専業事業者もあるが、実態として、人材派遣や職業紹介、人事コンサルティング、広告代理店等の業種に属する企業が、事業の一環として行っているケースが多くなっている。

一般的な理解としての採用代行は、労働者の募集や採用の実務を企業の代わりに行うか、あるいは一緒に行う法人向けのサービスです。

当社では人事のサポートとして業務の代行や教育研修などを幅広く行っていますが、細かい定義は会社によっても異なります。

この資料を見ている方は採用代行についてはある程度把握されていて、利用するかどうか既に検討していたり、場合によっては検討が終わっていて最終的な判断をする際に「違法」というところが気になったりしているケースが多いのではないかと思います。

では、果たして採用代行は違法なのでしょうか?

2.採用代行 (RPO) が違法となる可能性とは?

採用代行が違法だと断言しているサイトや記事は、人材採用や法律の専門家ではない人によって書かれている場合もあります。そのため、内容を確認し実態を把握する必要があります。

まずは違法と言われている根拠について解説していきます。根拠については職業安定法に関連しています。以下をご覧ください。

【職業安定法】

(委託募集)

第三十六条 労働者を雇用しようとする者が、その被用者以外の者をして報酬を与えて労働者の募集に従事させようとするときは、厚生労働大臣の許可を受けなければならない。

職業安定法

このように記載があります。これを根拠に、許可を得ていなければ違法だと主張する人がいます。

違法であるか否かを判断するポイントは2つありますが、ここで重要となってくるのが「労働者の募集」の定義です。

また、許可の内容について、何の許可を受けているのかも問題になります。

許可を取りさえすれば違法でないとするサイトがありますが、許可の中身と実態が合っていなければ当然違法になります。

「労働者の募集」の定義については同法の第四条に定義されています。 

(定義)第四条

(中略)

⑤この法律において「労働者の募集」とは、労働者を雇用しようとする者が、自ら又は他人に委託して、労働者となろうとする者に対し、その被用者となることを勧誘することをいう。

職業安定法

ここでは労働者の募集は【労働者となろうとする者に対し、その被用者となることを勧誘する】という行為であるとされています。

これに類するものの場合、すべて許可が必要であると誤解されていることが多いですが、実際にはこの労働者の募集を行うすべてのケースで許可を得なければならないわけではありません。

では、どういったケースであれば許可が不要なのでしょうか?

厚生労働省の委託募集の定義についての資料では、「スカウト行為を事業として行う場合」という記載があります。

委託募集に関してはこの「スカウト行為」に準ずるものであれば特段の許可は不要であるということになります。

つまり、人材紹介の免許を持ち、事業として行っているのがスカウト行為であれば、特段の許可は必要ありません。

スカウト行為がどういったものであるかについては以下に定義されています。

(イ)スカウト行為を事業として行う場合の取扱い

(中略)

求人者に紹介するため求職者を探索した上当該求職者に就職するよう勧奨し、これに応じ て求職の申し込みをした者を斡旋するいわゆるスカウト行為を事業として行う場合は職業紹介事業に含まれるもの。

厚生労働省HP

3.職業安定法の目的を確認する

そもそも採用代行の定義が広いため、本来であれば採用業務ではないものも採用代行として宣伝されている場合もあり、このような場合はそもそも厳格な意味で許可を必要としません。

例えば採用のHPを作る、採用に関する広告を行う、面接の指導や支援採用戦略の立案のような業務であれば職業安定法の定める範囲外の内容になっています。

それゆえ、単に採用代行という字面だけを見て判断するのではなく、職業安定法の定める採用代行の範囲の業務なのかの見極めが重要です。

職業安定法の目的を確認してみると、基本的には労働者の雇用の安定と職業生活の充実のための法律であることがわかります。

そのため、労働者の雇用に関係ないものは法律に関係がないと言えます。

検討している採用代行業者の行っている業務が法律に沿っているかも含め一度その業者に問い合わせてみることをおすすめします。

第一章 総則

(法律の目的)

第一条 この法律は、労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律(昭和四十一年法律第百三十二号)と相まつて、公共に奉仕する公共職業安定所その他の職業安定機関が関係行政庁又は関係団体の協力を得て職業紹介事業等を行うこと、職業安定機関以外の者の行う職業紹介事業等が労働力の需要供給の適正かつ円滑な調整に果たすべき役割に鑑みその適正な運営を確保すること等により、各人にその有する能力に適合する職業に就く機会を与え、及び産業に必要な労働力を充足し、もつて職業の安定を図るとともに、経済及び社会の発展に寄与することを目的とする。

職業安定法

4.厚生労働省・兵庫労働局・職業安定部. 職業安定課に電話で確認してみた

弊社株式会社プロ人事の取り扱うサービス全般に関して管轄の労働局に問い合わせてみました。

令和2年9月10日(木)時点:
職業安定法36条の内容に関して、
人材紹介の免許さえ持っていればスカウト行為に準ずるものであり、最終的に委託者が意思決定を行うのであれば個別の許可はいらない。

職業安定部. 職業安定課

という旨の回答をいただきました。

採用に関しての助言は行っていますが、我々のサービスにおいて採用するかどうかの最終の意思決定はクライアント企業にお任せしています。

個別のケースもあると思いますし、別の労働局・担当者が違うことを言うようなケースもありえますが、少なくともプロ人事はこのように労働局などに随時しっかりと確認をとった上で事業を行っています。

法律的な面でより詳しく確認したいということがございましたら、お気軽に担当のコンサルタントにお問い合わせください。

5.厚生労働省が発表しているデータに記載されている【採用代行 (RPO) 】の定義とは?

以上から、当社の業務を例として、採用代行サービスの違法性を論じてきましたが、結局の所、他社の行っているサービスについては個別依頼する内容によって異なります。そのため、詳しくは担当のコンサルタントにお問い合わせいただければ問題ないと思います。

最後に採用代行という範疇で行われている業務の種類を、厚生労働省の資料からご紹介していきます。

厚生労働省の資料から、厚生労働省がどのようなものを採用代行業務として認識しているのかを見ていきます。

古いものなので今は更に多種多様になっていますが、参考までに御覧ください。採用代行と名のつく業務は非常に幅が広く、HPの制作なども採用代行の中に入れられています。

しかし、DMの発送業務のように、本当に職業安定法に関わる人材募集業務なのか疑問符が付くような業務も入れらていることからわかるように、採用代行の名前に踊らされず、自身でしっかり判断することが重要です。

まとめ

この記事に関するご指摘やご質問のあるクライアント企業様、また、取材及び内容の確認を行いたい場合はお問い合わせいただければ対応させていただきます。

メールの件名にこの記事のタイトルを記載いただければスムーズです。

お気軽にプロ人事までお問い合わせください!

【プロ人事オススメ!】採用代行を導入する際に気をつけておきたいことの関連記事

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こちらの記事をご覧頂いている方におすすめしたい記事の紹介になります。併せてご覧ください!
採用代行についてフリーランスと法人の違いや、採用代行に必要な資格について解説しています。

まずはじめに、フリーランスと法人の採用代行について解説している記事になります。

フリーランスの1番のデメリットは違法の可能性があるため、こちらの記事を確認してしっかり把握しておいてください。

次に採用代行を行う際に必要になる資格について解説している記事になります。

資格ではないけれど、免許を持っていないと違法になってしまう場合があるためこちらも読んで頂きたいです。

採用代行に関する人気記事をまとめたものもありますので、ぜひこちらも合わせてご覧ください。


こちらの記事は【採用代行】について徹底的に解説したものでございますので、情報量も非常に多いですが、これだけで採用代行に関する人事の皆様が知りたいことがのっていると思いますので、役立つこと間違いなしの記事となっております。

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この記事の監修者

採用代行・採用コンサルティングサービスを提供している株式会社プロ人事が運営する採用メディア「SaiDai」

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